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肺がんについて

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槇殿順記念病院の肺がん診断・治療の特徴

●高分解能CT(HRCT)により、10mm以下の早期肺がんの発見

 

●気管支鏡、CTガイド下経皮針生検などの安全・確実な診断

  (原則、治療前診断)

 

●胸腔鏡下手術、肺ラジオ波焼治療などの低侵襲治療の実施

肺とは

肺は左右に1つずつあり、右肺は上葉・中葉・下葉の3つに、左肺は上葉・下葉の2つに分かれています。肺は呼吸によって身体の中に酸素を取りいれ二酸化炭素を排出する重要な役割をしています。呼吸をするとき、空気は口や鼻から咽頭(いんとう)・喉頭(こうとう)を経て気管を通り、気管支と呼ばれる左右の管に分かれ肺に入ります。

気管支は主気管支、葉気管支、区域気管支と順次分岐して肺胞に至ります。肺胞で酸素を身体に取り入れ、炭酸ガスを排出します。

肺がんとは

気管支や肺胞から発生する悪性腫瘍の総称です。肺がんは進行が速く、比較的早期にリンパ節転移や遠隔転移を起こしやすいがんです。2009年がん統計の部位別死亡数では男性は第1位、女性は大腸がんに次いで第2位です。

喫煙者ほど肺がんになりやすく、一般にB I (ブリンクマン係数:1日の本数x喫煙年数)が600以上の重喫煙者は肺がんの高危険群です。喫煙者の肺がん死亡の危険度は非喫煙者の4〜5倍と言われています。また非喫煙者でも周囲に流れるたばこの煙を吸う受動喫煙により発症リスクが高まることもわかっています。

今後当分の間、肺がんは部位別がん死亡数の第1位を占め、しかも増加してゆくことは確実と考えられています。


非喫煙者の肺

B I :1200の肺

肺がんの種類

肺がんには大きく分けて非小細胞がん(腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん)と小細胞がんの2つの種類があります。肺がんは組織型の違いにより発生しやすい部位、進行形式と速度、症状などが大きく異なります。
非小細胞がんの中で最も発生頻度の高い腺がんは、肺の末梢に発生するがんの代表的なもので肺がん全体の約40%-45%を占めます。非喫煙者の女性もかかるがんで、近年増加が著しいことが問題となっています。初期の病変ではすりガラス状陰影(Ground Glass Opacity : GGO)であることが多く、胸部レントゲン検査では発見が非常に難しく、HRCTが有用です。(下図)
小細胞がんは非小細胞がんに比べて、発育が速く転移を起こしやすいことと、抗がん剤や放射線療法が非常に有効なことが特徴で、この点で他の肺がんとは治療上の対応が異なり、手術よりも抗がん剤の治療が主体になることの多い肺がんです。


腺がん

扁平上皮がん

小細胞がん

肺がんの症状

肺の末梢に発生する腺がんなどの早期肺がんでは無症状のことが多いです。進行すると喀痰や胸痛、背部痛、胸水貯留とそれに伴う呼吸困難などの症状が出現することがあります。

肺門部に発生することが多い扁平上皮がんや小細胞がんでは咳や血痰、進行すると肺炎を引き起こすこともあります。さらに進行するとリンパ節や肝臓、脳、骨などに転移して声がかすれる、むせる、頭痛、嘔吐、麻痺、腹痛、体重減少などの症状が出現することもあります。

肺がんの病期分類について

肺がんの病気分類は治療方針の決定と治療後の見通しの推定に重要です。当院では高分解能CT(HRCT)にて正確な診断を行っています。分類にはTNM分類が基本となっています。原発腫瘍の分類(T因子)、所属リンパ節(N因子)、遠隔転移(M因子)の組み合わせにより病気の進行度が定められます。

 

T分類

TX

原発腫瘍の評価不能、または喀痰、気管支洗浄液中に悪性細胞が存在する

T0

原発腫瘍を認めない

Tis

上皮内がん
T1

腫瘍の最大径≦3.0cm かつ

肺が臓側胸膜に覆われている かつ

葉気管支より中枢への浸潤が気管支鏡上、認めない

  T1a

腫瘍の最大径が2.0cm以下
  T1b 腫瘍の最大径が2.0cmを超え、3.0cm以下

T2

腫瘍の最大径が3.0cmを超え、7.0cm以下 あるいは

腫瘍の最大径が3.0cm以下で、以下のいずれかであるもの

@臓側胸膜に浸潤、

A主気管支に浸潤が及ぶが、気管分岐部より2cm離れている

B肺門まで連続する無気肺あるいは閉塞性肺炎があるが、片肺全体に及ばない

  T2a

腫瘍の最大径が3.0cmを超え、5.0cm以下 あるいは

腫瘍の最大径が3.0cm以下で、上記の@ABいずれかを満たすもの

  T2b 腫瘍の最大径が5.0cmを超え、7.0cm以下
T3

腫瘍の最大径が7.0cmを超える あるいは

胸壁、横隔膜、横隔神経、縦隔胸膜、壁側心膜のいずれかに直接浸潤する あるいは

腫瘍が分岐部より2cm未満の主気管支に浸潤しているが、分岐部には及ばない

または 無気肺、閉塞性肺炎が片肺全体に及ぶ あるいは

原発巣と同一の肺葉の副腫瘍結節

T4

大きさを問わず、

縦隔、心臓、大血管、気管、反回神経、食道、椎体、気管分岐部に浸潤 あるいは

原発巣と同側の異なる肺葉の副腫瘍結節

N分類

NX

所属リンパ節転移の評価が不可能

N0

所属リンパ節転移なし

N1

同側気管支周囲 および/または同側肺門リンパ節転移、同側肺門リンパ節転移

(腫瘍の直接浸潤を含む)

N2

同側縦隔リンパ節転移 および/または気管分岐部リンパ節転移

N3

対側縦隔、対側肺門、同側・対側斜角筋前、同側・対側鎖骨上リンパ節転移

M分類

M0

遠隔転移なし

M1

遠隔転移あり

  M1a

対側肺内の副腫瘍結節 または

胸膜結節、悪性胸水(同側・対側いずれも)、悪性心嚢水

  M1b

他臓器への遠隔転移

※所属リンパ節以外のリンパ節転移、他臓器転移などがある場合は(M1)に分類

 

病期(ステージ)分類

TNM分類

(ステージ)

N0

N1 N2 N3

Tis

0 - - -

T1a,T1b

TA

UA VA VB
T2a TB UA VA VB
T2b UA UB VA VB
T3 UB VA VA VB
T4 VA VA VB VB
M1a,M1b

W

W W W

                                            (肺癌取扱い規約 第7版より引用)

肺がん治療の選択

@胸腔鏡下肺切除

肋骨の下に胸腔鏡と呼ばれる内視鏡を入れ、別の場所を5cmほど切開して、そこから手術操作を行います。従来の手術では肋骨を折って、切開を行うため患者さまの身体の負担は重いものになってしまします。

その点、胸腔鏡下手術なら胸腔鏡で細部を確認しながら、直接患部に触れ、複雑な処置も可能です。身体への負担が少なく、確実にがんを取り除く治療を行っています。

詳細は低侵襲治療のページをご覧ください。

 

A肺RFA(ラジオ波焼灼治療)

当院では新しい低侵襲治療であるRFA治療を行っています。現在のところ保険収載されていないために自費での治療となりますが、身体への負担が少なく、入院期間も短く肺がんの治療を行うことが可能です。

詳細は肺RFAのページをご覧ください。