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病院概要

ごあいさつ

当院 槇殿順記念病院は昭和16年に我が国で最初に放射線科を標榜し広島の地に開業した 故 槇殿 順 の数多の業績を称えて開設されたものです。この歴史的流れを汲み、診療における診断のかなめに医用画像を位置付け、がんを始めとする悪性および良性疾患の早期発見にあたっています。さまざまなモダリテイ−を駆使して行う総合画像診断の役割は、疾病の早期発見のみならず、治療においても指針の決定や画像介在による縮小手術、治療後の評価などに大きく寄与するものであり、診療全般において多面的に有用なものです。
こういった特徴を持つ当院の診療体制は、当該医療圏のみならず、圏外の多くの皆様にも支持されご利用、ご来院を頂いており、そこから得られた貴重な診療記録については、医学的なアウトカムの評価と内容の分析に資し、その経験を診療の礎として更なるより良い方向への再構築に活用しています。このような独自の診療体系を背景に職員一丸となって地域医療に役立つ先進的な医療の実現をめざすと共に、高度で安全、優しい医療の実践を通して安らいだ温かい人間関係に満ち溢れた医療環境の整備を続けてまいります。
今後ともよろしくお願いいたします。

理事長 槇殿 敦

病院理念

病院方針

  1. 地域医療機関との連携を通じた地域医療の推進と貢献
  2. 誠心誠意を尽くす全人的医療の実践
  3. 高度な専門医療の実践に必要な医療技術の開発、研鑽
  4. 医療における気配り、目配り、心配りの実践
  5. 医療を通じた社会貢献

患者の権利に関するWMAリスボン宣言

  1. 1.良質の医療を受ける権利
  2. a.すべての人は、差別なしに適切な医療を受ける権利を有する。
  3. b.すべての患者は、いかなる外部干渉も受けずに自由に臨床上および倫理上の判断を行うことを認識している医師から治療を受ける権利を有する。
  4. c.患者は、常にその最善の利益に即して治療を受けるものとする。患者が受ける治療は、一般的に受け入れられた医学的原則に沿って行われるものとする。
  5. d.質の保証は、常に医療のひとつの要素でなければならない。特に医師は、医療の質の擁護者たる責任を担うべきである。
  6. e.供給を限られた特定の治療に関して、それを必要とする患者間で選定を行わなければならない場合は、そのような患者はすべて治療を受けるための公平な選択手続きを受ける権利がある。その選択は、医学的基準に基づき、かつ差別なく行われなければならない。
  7. f.患者は、医療を継続して受ける権利を有する。医師は、医学的に必要とされる治療を行うにあたり、同じ患者の治療にあたっている他の医療提供者と協力する責務を有する。医師は、現在と異なる治療を行うために患者に対して適切な援助と十分な機会を与えることができないならば、今までの治療が医学的に引き続き必要とされる限り、患者の治療を中断してはならない。
  8. 2.選択の自由の権利
  9. a.患者は、民間、公的部門を問わず、担当の医師、病院、あるいは保健サービス機関を自由に選択し、また変更する権利を有する。
  10. b.患者はいかなる治療段階においても、他の医師の意見を求める権利を有する。
  11. 3.自己決定の権利
  12. a.患者は、自分自身に関わる自由な決定を行うための自己決定の権利を有する。医師は、患者に対してその決定のもたらす結果を知らせるものとする。
  13. b.精神的に判断能力のある成人患者は、いかなる診断上の手続きないし治療に対しても、同意を与えるかまたは差し控える権利を有する。患者は自分自身の決定を行ううえで必要とされる情報を得る権利を有する。患者は、検査ないし治療の目的、その結果が意味すること、そして同意を差し控えることの意味について明確に理解するべきである。
  14. c.患者は医学研究あるいは医学教育に参加することを拒絶する権利を有する。
  15. 4.意識のない患者
  16. a.患者が意識不明かその他の理由で意思を表明できない場合は、法律上の権限を有する代理人から、可能な限りインフォームド・コンセントを得なければならない。
  17. b.法律上の権限を有する代理人がおらず、患者に対する医学的侵襲が緊急に必要とされる場合は、患者の同意があるものと推定する。ただし、その患者の事前の確固たる意思表示あるいは信念に基づいて、その状況における医学的侵襲に対し同意を拒絶することが明白かつ疑いのない場合を除く。
  18. c.しかしながら、医師は自殺企図により意識を失っている患者の生命を救うよう常に努力すべきである。
  19. 5.法的無能力の患者
  20. a.患者が未成年者あるいは法的無能力者の場合、法域によっては、法律上の権限を有する代理人の同意が必要とされる。それでもなお、患者の能力が許す限り、患者は意思決定に関与しなければならない。
  21. b.法的無能力の患者が合理的な判断をしうる場合、その意思決定は尊重されねばならず、かつ患者は法律上の権限を有する代理人に対する情報の開示を禁止する権利を有する。
  22. c.患者の代理人で法律上の権限を有する者、あるいは患者から権限を与えられた者が、医師の立場から見て、患者の最善の利益となる治療を禁止する場合、医師はその決定に対して、関係する法的あるいはその他慣例に基づき、異議を申し立てるべきである。救急を要する場合、医師は患者の最善の利益に即して行動することを要する。
  23. 6.患者の意思に反する処置
  24. 患者の意思に反する診断上の処置あるいは治療は、特別に法律が認めるか医の倫理の諸原則に合致する場合には、例外的な事例としてのみ行うことができる。
  25. 7.情報に対する権利
  26. a.患者は、いかなる医療上の記録であろうと、そこに記載されている自己の情報を受ける権利を有し、また症状についての医学的事実を含む健康状態に関して十分な説明を受ける権利を有する。しかしながら、患者の記録に含まれる第三者についての機密情報は、その者の同意なくしては患者に与えてはならない。
  27. b.例外的に、情報が患者自身の生命あるいは健康に著しい危険をもたらす恐れがあると信ずるべき十分な理由がある場合は、その情報を患者に対して与えなくともよい。
  28. c.情報は、その患者の文化に適した方法で、かつ患者が理解できる方法で与えられなければならない。
  29. d.患者は、他人の生命の保護に必要とされていない場合に限り、その明確な要求に基づき情報を知らされない権利を有する。
  30. e.患者は、必要があれば自分に代わって情報を受ける人を選択する権利を有する。
  31. 8.守秘義務に対する権利
  32. a.患者の健康状態、症状、診断、予後および治療について個人を特定しうるあらゆる情報、ならびにその他個人のすべての情報は、患者の死後も秘密が守られなければならない。ただし、患者の子孫には、自らの健康上のリスクに関わる情報を得る権利もありうる。
  33. b.秘密情報は、患者が明確な同意を与えるか、あるいは法律に明確に規定されている場合に限り開示することができる。情報は、患者が明らかに同意を与えていない場合は、厳密に「知る必要性」 に基づいてのみ、他の医療提供者に開示することができる。
  34. c. 個人を特定しうるあらゆる患者のデータは保護されねばならない。データの保護のために、その保管形態は適切になされなければならない。個人を特定しうるデータが導き出せるようなその人の人体を形成する物質も同様に保護されねばならない。
  35. 9.健康教育を受ける権利
  36. すべての人は、個人の健康と保健サービスの利用について、情報を与えられたうえでの選択が可能となるような健康教育を受ける権利がある。この教育には、健康的なライフスタイルや、疾病の予防および早期発見についての手法に関する情報が含まれていなければならない。健康に対するすべての人の自己責任が強調されるべきである。医師は教育的努力に積極的に関わっていく義務がある。
  37. 10.尊厳に対する権利
  38. a.患者は、その文化および価値観を尊重されるように、その尊厳とプライバシーを守る権利は、医療と医学教育の場において常に尊重されるものとする。
  39. b.患者は、最新の医学知識に基づき苦痛を緩和される権利を有する。
  40. c.患者は、人間的な終末期ケアを受ける権利を有し、またできる限り尊厳を保ち、かつ安楽に死を迎えるためのあらゆる可能な助力を与えられる権利を有する。
  41. 11宗教的支援に対する権利
  42. 患者は、信仰する宗教の聖職者による支援を含む、精神的、道徳的慰問を受けるか受けないかを決める権利を有する。

病院情報

名称 医療法人社団公仁会 槇殿順記念病院
代表者 理事長  槇殿 敦
住所 〒733-0013  広島県広島市西区横川新町8-21
電話番号・FAX番号 電話: 082-296-0110 FAX: 082-294-0300
診療科目 放射線科・消化器外科・呼吸器外科・内視鏡外科・腫瘍外科・内科・麻酔科・婦人科・眼科
休診日 日曜日・祝日 (木曜日・土曜日: 午後休診)

ロビー

 


沿革

医療法人社団公仁会は、初代槇殿順が我が国で最初の放射線科単科の医院として開業して以来、約半世紀を経て今日に至りました。
この間、公仁会が一貫して行なってきた「医療」とは、患者さん一人一人に対する限りない愛情を原点とした「最高のお世話」と「最大のお節介」です。

初代 槇殿順は「最高のお世話」の手段として画像診断による医学の重要性に早くから気付き、がんの早期発見・早期治療に取り組みました。この遺志はその後も受け継がれ、各時代における最新画像機器を駆使した医療を実践しております。患者さんの心身にとって負担をかけない十分な配慮のもとに、さまざまな工夫と細やか気配りを怠らないように心がけています。
現在も当法人の医療施設では、医師たちががんに対して挑戦を続けていますが、これも槇殿順の遺志を継ぐものです。
槇殿順は、一人でも多くの進行がんの患者さんを救いたいとの一念から、がんの免疫療法に取り組みました。
当時、我が国では、がんの免疫療法を考える人は少なく、その成果を1966年大阪において開催された日本癌学界第25回総会で発表した時、当時のほとんどの人が理解を示しませんでした。しかし今日から見ると、世界の主流となったがん免疫の考え方が、すでにその頃から打ち出されていたのです。
「最大のお節介」として、槇殿順は患者さんをその生活や人生を含めて理解しようと努めました。患者さんから「病気」だけを採りだして診るのではなく、「病気を持つ人間」として患者さん自身とその家族を共に見つめ、時には家庭訪問なども視野に入れて助力を惜しまないという姿勢で診療に臨んでおりました。
こうした初代槇殿順の医療姿勢を記念して「医療法人社団公仁会」は命名され、今もこの医療姿勢は職員全員に受け継がれ、地域の医療に貢献しています。

koujinkai-ismとは、この医療姿勢の思想を謳ったものです。

近代の医学は疾患の治療という点においては、長足の進歩を成し遂げてきました。かつては不治の病と言われていた多くの病気を今では簡単に治すことができるようになっています。ただその一方で、患者さんを一人の人間として迎えるhospitalityという点について、病院のスタッフにも、ハードにも反省すべき点が多々あることは否定できないでしょう。
そこで最近では」、患者さんのQ.O.L(quality of life =生活の質)の向上とか「全人的医療の実践」といったことが盛んに言われています。
私たちは「おせっかい」と言います。「おせっかい」とは人と人との生き生きしたかかわり合いを指す言葉だと思います。人と人との生き生きしたかかわり合いの中で、「治療」という狭い枠にとらわれず、生活基盤となる健康管理の面から「世話を焼かせて欲しい」、というのが私たちの「思い」なのです。

平成11年4月
槇殿順記念クリニック 開院(19床)
平成12年4月
医療法人社団公仁会 槇殿順記念クリニック 改組(19床)
平成17年4月
医療法人社団公仁会 槇殿順記念病院 開院(20床)
平成18年12月
増床(28床)

現在に至る

施設基準届出状況

施設基準届出内容