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大腸がんについて                         症例一覧

槇殿順記念病院の大腸がん診断・治療の特徴

 

●高精度の内視鏡診断技術により表在がんの早期発見に努めている

 

 

●早期大腸がんに対し、低侵襲な内視鏡治療、腹腔鏡治療を行っている
イラスト(大腸)

大腸について

小腸に続く管腔の臓器で、小腸に比べて2倍程度の太さがあり、長さは1.5m程度あります。大腸は盲腸および虫垂、結腸、直腸に分けられ、更に結腸は上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸に分けられます。大腸では消化作用はほとんどなく、水分の吸収だけがさかんに行われています。

 

盲腸
結腸
直腸

大腸がんについて

2017年がん統計*の部位別死亡者数では男性では第3位、女性では第1位を占めています。(結腸のみでは男性が第4位、女性が第2位)大腸がんは早期の段階で発見できれば完治が可能とされていますが、現在検診にて行われている便潜血検査の精度や2次検診の受診をする人が少ないことが問題となっています。

当院では便潜血ではなく、下部消化管内視鏡検査と場合によっては治療も同時に行っています。検査中は鎮静剤や痛み止め等を使用し、可能な限り痛みを抑えるよう努めています。

また大腸がんは、大腸壁におけるがんの浸潤の深さ(深達度)が粘膜と粘膜下層にとどまるものを早期大腸がん、粘膜下層より深く浸潤するものを進行大腸がんに分類されます。

              *[国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センターより引用]


早期大腸がん
進行大腸がん

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大腸がんの症状について

進行大腸がんでは、排便時の出血や腹部の膨満感、便秘などの症状がでますが、早期大腸がんでは自覚症状がでることは少なく、がんのできた場所によっても自覚症状が違います。便が細くなった、便意が残るなどいつもとは何となく違うといった症状を感じた場合には、検査を受けられることをおすすめします。

大腸がんの病期分類(ステージ)について

大腸がんの進行具合は、がんの壁深達度(T)、リンパ節転移の有無(N)、遠隔臓器転移の有無(M)から、大腸がんの進行度(stage)が決まります。低侵襲の治療を行うためには進行度の低い段階で発見することが肝要です。


                         [大腸癌取扱い規約 第9版より引用(一部改変)]

                         [大腸癌取扱い規約 第9版より引用(一部改変)]


大腸がん治療の選択

各種検査で得られた結果を総合的に判断し進行度に応じて内視鏡的治療、外科治療、化学療法などを行います。

大腸がんが粘膜内にとどまっている表在型の場合には内視鏡的切除にて治療することができます。治療は粘膜下層に生理食塩水などの液体をを注入して腫瘍を浮かせた後に、輪っかのような器具(スネア)をかけて切除します。がんが早期で発見された場合、腫瘍は隆起しておらず扁平(平たい)なものが多いです。当院ではこのような腫瘍も確実に切除するために、スネアに加えて鉗子も使用し、腫瘍を引っ張りながら切除を行っています。

詳細は低侵襲治療のページをご覧ください。


内視鏡的切除では治療が難しい場合や、リンパ節の転移が疑われる場合には腹腔鏡下手術が行われます。腹腔内に炭酸ガスを入れて膨らませ、腹腔鏡と鉗子などで大腸の切除を行います。開腹手術に比べて手術時間がかかりますが、数カ所の小さな傷のみで手術を行うので、術後の回復が早く、傷あとも目立たないという大きなメリットがあります。当院では積極的にこの腹腔鏡下手術を行っています。

詳細は低侵襲治療のページをご覧ください。