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救急(圧迫骨折について)                                                                            症例一覧

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)による骨折

 高齢化に伴い骨粗鬆症は急激に増加傾向にあります。

 骨粗鬆症により手や足の骨折の他に、椎体(ついたい, 背骨)の圧迫骨折が起こります。




 圧迫骨折は体幹部の屈曲時に動きの大きい下位胸椎から腰椎に好発します。

 圧迫骨折を有する患者さんは激痛で苦しみ鎮痛剤の投与とコルセットを着用した状態での長期の安静臥床となります。

 高齢者ではこれをきっかけに寝たきりになることも多く、認知症症状が発現する場合もあります。

 比較的早期に治療を行い、痛みを軽減し、日常生活に復帰することが極めて重要となってきます。


経皮的椎体形成術

 局所麻酔下で皮膚から椎体に針を刺し、骨セメントを注入することにより、椎体を内部から固定する方法です。

 平成24年より保険適応となっております。


  【治療適応】

 骨粗鬆症による圧迫骨折で痛みを伴うもの、椎体の腫瘍(癌の転移など)による痛みを伴うものが適応となります。

 古い圧迫骨折による亀背や側弯があっても、痛みがないものや、症状のないものは治療の適応となりません。

 症状が軽度であっても歩行時、起立時に痛みがあり、画像診断で治癒していない圧迫骨折がある場合は治療の適応と

 なります。

 術前の画像診断にはMRI検査が重要で、病的骨折、骨粗鬆症性骨折、治癒していない骨折の診断に不可欠です。



  【手技】

 当院では各種の透視画像下に椎体形成術を行っています。

 患者様は画像装置台に腹臥位になって頂きます。皮膚に局所麻酔をして、透視下に針を骨折している椎体前方に挿入

 します。

 骨セメント(時間がたてば硬化する液体)を注射器にて、椎体内にゆっくりと透視で観察しながら注入します。

 手術時間は一つの椎体であれば30〜60分程度です。セメントにより背骨が補強され、痛みを緩和することができます。

 除痛効果は速効性で、注入直後より歩行可能となる場合も少なくなく、大半が24時間以内に痛みが良くなります。

 通常入院期間は2〜3日です。



経皮的椎体形成術の実際

  【症  例】  77歳 女性

  【現病歴】 自宅で転倒し、歩行困難となり当院受診。

         CT検査MRI検査の結果、第12胸椎の圧迫骨折と診断し、同日経皮的椎体形成術(Percutaneous

         Vertebroplasty: PVP)を施行。

         翌日退院。



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